無垢材家具の魅力は、素材そのものの美しさや質感を暮らしの中で楽しめることにあります。その中でも「ビーチ材(ブナ材)」は、やさしい色合いと緻密な木肌が特徴で、シンプルな空間からナチュラルインテリアまで、さまざまなテイストに寄り添う万能な素材として人気です。
この記事では、ビーチ材の特徴や家具での活用法、デザイン事例、そして長く美しく使うためのお手入れ方法までを詳しくご紹介します。
ビーチ材の基本特性
ビーチ材(英名:Beech)は、ヨーロッパブナや日本ブナに代表される広葉樹で、北半球の温帯地域に広く分布しています。以下にビーチ材の主な特性をまとめました。
特性 | 内容 |
---|---|
色味 | 薄いピンクがかったベージュ色で、全体的に明るくやさしい印象 |
木目 | 緻密でなめらか。斑点模様(ミネラルストリーク)が見られることも |
硬さ・強度 | 硬めで曲げに強く、耐久性も高い |
加工性 | 細かい加工や曲木加工にも適しており、椅子や曲線のデザインに最適 |
ビーチ材は、家具に求められる「美しさ」と「強度」「扱いやすさ」のバランスが非常に良く、ヨーロッパでは古くから家庭用家具や公共施設の椅子に多く使われてきた実績があります。
家具での使われ方と長所
ビーチ材は、その素直で扱いやすい性質から、さまざまな家具に用いられています。とくに以下のような点で高い評価を得ています。
主な使用例
- チェア・スツール:曲げ加工しやすく、軽量かつ丈夫。代表例に「ベントウッドチェア」など。
- テーブル:ナチュラルな色合いと滑らかな表面が、ダイニングにも書斎にもなじむ。
- 収納家具・棚板:安定した硬さと仕上がりの美しさで、実用性とデザイン性を両立。
ビーチ材家具の長所
- やさしい色合いで、空間を明るく見せる
白系インテリアや北欧スタイルとの相性が良く、圧迫感がありません。 - 緻密な木肌が、触れて心地よい
手触りの良さがダイレクトに伝わり、使い込むほどに愛着が増します。 - 反りや割れが起こりにくく、安定感がある
経年変化もおだやかで、初心者にも扱いやすい素材です。
さらに、ビーチ材は無垢材ながら価格も比較的手に取りやすく、デザイン性と実用性を両立した家具を探している方には特におすすめです。
デザイン事例とメンテナンス
ビーチ材の家具は、シンプルなデザインでもその魅力が引き立ちます。ここでは、実際のインテリア事例とあわせて、メンテナンス方法もご紹介します。
デザイン事例
家具アイテム | 特徴 | インテリアスタイル |
---|---|---|
ダイニングチェア | 曲木を活かした背もたれが印象的。軽量で扱いやすい | 北欧、ナチュラル |
カフェテーブル | 柔らかな丸天板と丸脚の組み合わせで、やさしい雰囲気 | スカンジナビアン、ミニマル |
壁付けシェルフ | 直線的なラインで圧迫感なく、壁面収納にも最適 | モダン、ナチュラル |
こうしたビーチ材の家具は、空間全体に「明るさ」と「軽やかさ」を加える存在として活躍します。濃色の木材と組み合わせてコントラストを楽しむのもおすすめです。
お手入れのポイント

ビーチ材の家具は比較的メンテナンスがしやすく、丁寧に扱えば10年、20年と長く使えます。
- 日常的なお手入れ:乾いた柔らかい布での乾拭きが基本です。
- 汚れが気になる場合:固く絞った布で拭いた後、すぐに乾いた布で拭き取ります。
- 仕上げごとの注意点:
- オイル仕上げの場合は年に1〜2回のオイル塗布で艶と防汚効果を保てます。
- ウレタン仕上げなら水拭きにも強く、メンテナンスが楽です。
- オイル仕上げの場合は年に1〜2回のオイル塗布で艶と防汚効果を保てます。
ビーチ材は乾燥に弱いため、暖房器具の直風や直射日光は避けるのがベストです。部屋の湿度管理(40〜60%程度)も木材家具全体にとって有効です。
まとめ|ビーチ材家具で、やさしさと機能美を暮らしに
ビーチ材の家具は、そのやさしい色合い、緻密な質感、そして高い加工性によって、暮らしに寄り添うような存在となります。ナチュラルで上品な空間づくりに最適でありながら、価格面でも無垢材の中では比較的手が届きやすい点も魅力です。
「祭り屋」では、ビーチ材をはじめとする多彩な無垢材を使った家具や一枚板をご提案しています。素材の選び方からコーディネートのご相談まで、お客様の理想の空間づくりを全力でサポートいたします。ぜひ、お気軽にご相談ください。
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どんなインテリアにもなじみやすい木の家具。とくに無垢材を使用した家具は、日常のケアに加え、定期的なメンテナンスが欠かせません。種類や仕上げに合わせたメンテナンスで、きれいな状態を長くキープしましょう。
まずは、木製家具の種類を確認しよう
木の家具は、大きく分けて「無垢材を使った家具」と「突き板(つきいた)を使った家具」の2種類。メラミン化粧板のように木目をプリントした素材を使った家具もありますが、ここでは天然素材を使用したものについて解説します。
無垢材を使った家具
無垢材は、天然の木をそのまま削り出した木材のこと。自然な木目や風合いを楽しめるのが特徴で、使うほどに味わいが深まります。天然木を使った木材には、一定の大きさに切断した板を貼り合わせた集成材もあります。 天然素材なので割れや反りがでることもありますが、耐久性に優れ長く使えるのが大きな魅力。傷やシミがついても、適切にメンテナンスすればきれいな状態に戻せます。手入れをしながら育てる楽しみも得られるのが醍醐味です。
突き板を使った家具
突き板とは、シート状に薄くスライスした木材(突き板)を、合板やMDFなどの芯材に貼り付けたもの。無垢材に比べると軽くて扱いやすく、価格もリーズナブルです。無垢材に近い見た目のものも多く、手軽に木のあたたかみを演出できます。 ただし、水に濡れたままにしておくと、突き板が浮いてきたり芯材が膨張したりといったことも起こります。シミなども発生しやすいので、グラスの水滴などはすぐに拭き取ることが大切です。
家具の塗装に合わせてお手入れする

無垢材の家具をよい状態で長持ちさせるには、もともと施されている塗装ごとに適した方法でお手入れすることが大切です。塗装にはいくつか種類がありますが、ここではナチュラルな風合いが楽しめる3種類の仕上げについて解説します。
ウレタン仕上げの家具
ウレタン塗装は、家具の表面をポリウレタン樹脂でコーティングしたもの。既製品のなかには表面をツルツルに塗装した家具もありますが、オーダーメイド家具には、木材の質感や美しさを残したコーティングを施したものもあります。
オイル仕上げの家具
オイル塗装は、オイルフィニッシュとも呼ばれ、家具の表面に植物性のオイルを浸透させたものです。木の手触りをそのまま楽しめるのが魅力。ただし、水や汚れからのカバー力は弱く、飲み物を置いたときの輪染みなどが残りやすい点には注意が必要です。
ワックス仕上げの家具
オイル塗装と同様、木材に塗り込むことで表面を保護する仕上げにはワックス仕上げもあります。液体状のオイルと異なり、ワックスは固形や半固形状。しっとりとした仕上がりのオイルに比べ、無塗装に近い、ややさらっとした手触りに仕上がるのが特徴です。
「ウレタン仕上げ」と「オイル仕上げ」についてさらに詳しく知りたい人は、【よくある質問】 | 「無垢材の塗装には、どのような種類がありますか?」もお読みください。
木製家具のメンテナンス方法

ウレタン仕上げとオイル仕上げのメンテナンス方法をご紹介します。
ウレタン仕上げの場合
耐熱性や耐水性に優れているうえ、傷や熱にも強いウレタン塗装の場合、特別な手入れは必要ありません。汚れが気になったら、柔らかい布を中性洗剤を薄めた水に浸し、固く絞ってから拭き取りましょう。そのあとは、必ず乾いた布でしっかりと拭きあげてください。 手入れが楽なウレタン仕上げですが、樹脂の膜に傷がつくと目立ちやすいので注意が必要です。傷が目立つときや長く使って塗装が劣化した場合は、購入店や専門業者に再塗装を依頼することでもとの美しさを取り戻せます。
オイル仕上げの場合
汚れや傷が気になる場合は、個人でも市販のオイルを使ってケアできます。サンドペーパーで表面を削る方法もありますが、作業に自信がない場合は、購入店や専門業者にリペアを依頼するほうがよいでしょう。 オイル仕上げの場合、乾燥し過ぎると割れや反りの原因にもなるため、定期的なメンテナンスが必要です。月に1~2回ほどオイルでメンテナンスすれば、ツヤのある美しい表面をキープできます。また、オイルを塗る際に使った布をそのままにすると、自然発火する可能性もあるため危険です。作業が終わったら、水を含ませてビニール袋などに密閉し、地域のルールに従って処分しましょう。
木の家具を長く愛用するために心がけたいこと

日常的なケアは乾拭きが基本
ホコリをこまめに取り除く、柔らかい布で乾拭きするのが基本のお手入れです。化学ぞうきんや洗剤を染み込ませた掃除シートなどを使うと、塗装が剥がれてしまうこともあるので使用を控えましょう。
直射日光が当たる場所に置かない
直射日光が当たると、家具の変色や塗装の剥がれにつながりやすく、割れや反りの原因になることもあります。日のよく入る窓際に置きたいときは、遮光カーテンを使うなどして対策する必要があります。
湿気があるとカビが生える可能性も
木材という素材の性質上、湿気の多い環境が苦手です。壁から少し離して通気性をよくするほか、動かせる家具はときどき風通しのよい場所で陰干しするのもあり。とくに、湿気の多い梅雨などの時期は注意しましょう。
新築の家では通気性のよい場所に設置する
新築の家は壁に水分が含まれていることが多く、家具の反りにつながる場合があります。壁にぴったりつけて配置するのは避け、新築から3年ほどは、できれば壁から15~20cm程度離して置くようにしてください。
まとめ | 適切なメンテナンスで長持ちさせよう
木の家具をよい状態で使い続けるには、適切なメンテナンスが欠かせません。オイル仕上げかウレタン仕上げかによって、メンテナンス方法や手入れの手間が異なります。定期的なメンテナンスも楽しみたい人にはオイル塗装が人気ですが、木の質感と手入れの手軽さを両立するなら、ウレタン塗装をはじめから選んでおくのもよいでしょう。
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