柿の木
この時期に街を散策していると、
柿の木が美味しそうな実を付けているのを、たまに見かけます。

祭り屋では現在お取り扱いがありませんが、
柿は木材としても使われています。
中でも黒い縞模様が入った、通称「黒柿」と呼ばれるものは、
希少で高価な素材です。
ところで、ご存じのとおり柿には、
甘柿と渋柿があります。
甘柿は平たく四角っぽい形をしており、
渋柿は縦長で先が少し尖った形をしています。


では、なぜ甘い柿と渋い柿に分かれるのでしょうか。
それは、実に含まれるタンニンが
水溶性か不溶性かの違いによるものです。
甘柿は不溶性のタンニンを含むため、
食べても溶け出さず渋みを感じません。
一方、渋柿は水溶性でタンニンが溶けるため、
渋みを強く感じます。
そのため渋柿は、渋抜き処理をしたり、
干し柿にしたりすることで、渋みを取り除いて食べられます。

さらに甘柿には、
「完全甘柿」と「不完全甘柿」があります。
不完全甘柿は、実に種がある場合だけ甘くなります。
自宅の甘柿が突然渋くなってしまったとき、
近所の柿の木が伐採されて受粉できず、
種が付かなかった──ということもあるそうです。
面白いですね。
ちなみに、渋柿も完熟させると、
渋みが抜けて甘くなるらしいですよ。
(T)

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