桐のまな板
祭り屋で桐のまな板を手に取ると、
ふっと肩の力が抜けるような軽さに驚かされます。
大・中・小と三つの大きさが揃っていて、
どれも手になじむ素朴な佇まい。

手前左大¥2,000手前右中¥1,600奥小¥1,200
用途に合わせて選びやすく、
値段も控えめ。
それでいて長く寄り添ってくれるところが、
人気の理由なのだと思います。
桐のまな板の魅力は、
暮らしの中でじわりと感じられるものばかりです。
軽くて扱いやすく、
柔らかい木肌はすっと手に吸いつくようで、
調理の動きを邪魔しません。
刃当たりが優しく、
包丁の摩耗を抑えてくれるのもありがたいところ。
水切れが良いので乾きも早く、
雑菌が増えにくいというのは、
台所仕事をする人間にとっては心強い味方です。
それからもう一つ。
桐には不思議な復元力があって、
包丁の跡がいつの間にか目立たなくなっていくのです。
使い込むほどに増す風合いも、
木の道具ならではだと感じます。
もちろん、良いところばかりではありません。
軽いぶん、力を入れて刻むと少し安定に欠けることがありますし、
柔らかい木ゆえに傷はつきやすい。
でも、その儚さも含めて、
桐のまな板の「生きものらしさ」なのかもしれません。
よく「お手入れはむずかしいですか?」と聞かれます。
けれど実のところ、とても簡単です。
使い終わったら水でさっと洗い、
中性洗剤をつけたスポンジで木目に沿ってこすり、
あとはよく拭いて日陰で立てかけておくだけ。
反りやひび割れを防ぐために、
熱湯をかけたり、食洗機に入れたり、
直射日光で乾かしたりするのはNGです。
魚や生肉を切るときは、
まな板を一度濡らしておくと匂いがつきにくくなります。
祭り屋の桐のまな板は、
木のまな板を初めて使う人にこそ試してほしい一枚。
気軽に手に取れて、
でも使うたびに小さな喜びを返してくれる。
そんな台所の相棒に出会いたい方は、
ぜひ一度、手に触れてみてください。

桐の花
(T)

046-232-0036