秋
暑さもようやく落ち着き、秋らしい日が増えてきました。
もうしばらくすると、街のあちこちでイチョウやカエデの紅葉が見られますね。
イチョウの黄色い葉は、秋になると葉の栄養分を回収するためにクロロフィル(緑素)が分解され、
隠れていた黄色の色素が目立つようになるからだそうです。
モミジの葉もクロロフィル(緑素)が分解された後、
葉に蓄えられた糖分とタンパク質が反応し、アントシアニン(赤色色素)が生成されます。
アントシアニンは紫外線を吸収し、葉を守りながら赤色に反射することで、あの美しいモミジの赤色になるそうです。
秋の紅葉を鑑賞することを「紅葉狩り」と言いますが、
その歴史は意外と古く、奈良・平安時代の貴族の遊びから始まったとされています。
当時の人々は、葉の色が変わる仕組みを知らずに、
ただ色鮮やかな木々の移り変わりを愛でていたのでしょう。
そうした探求心を忘れずにいながらも、
難しく考えずに目に映る季節の風物詩を楽しむ心も大切にしたいですね。
(T)