街で出会う木が“一枚板”に。欅・栃・楠・銀杏・楡と、一枚板に向く木の見分け方
身近な木が実は“一枚板”に
家具やカウンターに使われる“一枚板”と聞くと、山奥から切り出された特別な木を想像する方も多いかもしれません。
でも実は、私たちが普段通っている街路樹や公園の木が、そのまま一枚板の材料になることもあるんです。
ここでは、街中でもよく見かける『欅・栃・楠・銀杏・楡(にれ)』を紹介しつつ、一枚板に向いている木とそうでない木の違いを解説していきます。
街で会える“一枚板の木”
欅(けやき)
- 街では:駅前や大通りの並木、校庭など。秋に一気に葉が落ち、冬は枝ぶりがはっきり見える。
- 家具では:力強い木目と重厚感。杢が出ると迫力抜群。ダイニングの主役にぴったり。
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栃(とち)
- 街では:公園や渓流沿い。大きな葉が放射状につき、春は“ろうそく”のような花が立つ。
- 家具では:乳白色ベースに縮み杢(ちぢみもく)がゆらめく。明るく上品で北欧インテリアにも好相性。
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楠(くす)
- 街では:神社の御神木や学校のシンボルツリー。近づくと爽やかな樟脳の香りがする。
- 家具では:オリーブ〜薄茶の穏やかな色合い。やさしい雰囲気でリビングテーブルやデスクに人気。
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銀杏(いちょう)
- 街では:秋の黄葉が見事。扇形の葉と独特のにおいを持つ銀杏の実でおなじみ。
- 家具では:淡い黄白色でクセが少なく、和モダンのカウンターや座卓に映える。
楡(にれ)
- 街では:街路樹や公園の植栽で欅と並んで多く使われる。やや丸みある葉で素直な樹形。
- 家具では:欅に似た力強い印象。価格も手ごろで実用的。
一枚板に向いている木と向いていない木の違い
一枚板として長く使えるかどうかは、木の種類だけでなく幹の太さ・乾燥の安定性・硬さが大きなポイントになります。
向いている木の特徴
- 太い幹がとれる(幅広い板にできる)
- 乾燥で割れや反りが出にくい
- 適度な硬さがあり、凹みにくい
- 木目が素直で美しい
- 節や欠点が少ない
代表例:欅・楢(ナラ/オーク)・栃・楠・栗・山桜・楡・銀杏
向いていない木の特徴
- 柔らかすぎて凹みやすい(例:桐・ポプラ・ヤナギ)
- 乾燥で動きが大きい(例:ブナ)
- 節やヤニが多く仕上げに影響する(一部のタブ・クス系)
- 細い幹しか取れず、大きな板にならない
ただし「不向き」とされる木でも、厚みを確保したり、補強や仕上げを工夫することで実用に耐えるケースもあります。
まとめ
- 欅・栃・楠・銀杏・楡は、街路や公園・神社で普段から出会える身近な木。
- それぞれが“一枚板”になると、街での印象とは違う表情を見せてくれる。
- 一枚板に向く木は、太幹・安定・硬さ・木目の美しさが揃っているもの。
- 不向きとされる木でも、厚みや仕上げの工夫で使える場合がある。
明日、街路樹や神社の木を見上げてみてください。
その一本が、やがてダイニングテーブルやカウンターとして暮らしを彩る“一枚板”になるかもしれません。
祭り屋では、欅・栃・楠をはじめとした日本の銘木を展示・販売しています。
「この部屋に合うのはどの木?」といったご相談も大歓迎。ぜひ実物を見比べて、木の個性を体感してみてください。
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