銀杏(ぎんなん)
銀杏(ぎんなん)

美味しいですよね。
美味しいのに、街中に落ちている銀杏の匂いは、
イチョウの美しさとは対照的に
思わずしかめっ面になってしまうほど、きつい匂いですよね。
銀杏のあの独特な悪臭の原因は、
外側の果肉部分に含まれる「酪酸」と「エナント酸」

「酪酸」は足が蒸れたような匂いや排泄物のような匂いを、
「エナント酸」は腐った油のような匂いを放ちます。
この二つが混ざり合うことで、あの強烈な悪臭になるのです。
──そりゃそうだ、と思ってしまいますね。
そんな銀杏は、日本では鎌倉時代に中国から渡来したそうです。
もっともっと昔、恐竜たちも食べていたといわれています。
「生きた化石」と呼ばれる銀杏ならではですね。
それにしても、あの臭いにも負けずに
食べようと思った昔の人たちには、
本当に畏敬の念を抱いてしまいますね。
(T)

046-232-0036