一枚板・原木家具の祭り屋

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2025.12.21

門松

12月も後半に差し掛かると、街の空気が少しずつお正月モードに変わっていきます。
「もういくつ寝るとお正月」なんて口ずさみながら歩いていると、あっという間にお正月になって目に入るのが門松。
役所や百貨店、商業施設の入口に堂々と飾られていて、まさに“新年の顔”といった存在です。
今回は、この門松にまつわるお話をしてみます。

🌲 松・竹・梅、それぞれの意味
門松は「松」「竹」「梅」という縁起の良い植物で構成されています。
それぞれにしっかりと意味が込められているのをご存じでしょうか
• 松:神が宿るとされ、長寿・繁栄の象徴
• 竹:成長が早く生命力が強い
• 梅:寒さの中で花を咲かせ、春を告げる吉兆の花
この三つが揃うと、まるで「今年も良い一年になりますように」という願いが形になったようです。

竹の長さに隠されたストーリー
門松の竹は三本。それぞれ長さが違います。
実はこの長さにも意味があって、
• 一番長い竹 → 男性
• 一番短い竹 → 女性
• 真ん中の竹 → 二人の仲を取り持つ存在
という、ちょっとロマンチックな解釈があるんです。
門松が“縁結び”の象徴でもあるなんて、意外ですよね。

🏠 なぜお正月に飾るのか
門松は、年神様が迷わず家に来られるようにするための目印。
そして、神様が宿る“依り代”でもあります。
由来をたどると、中国の風習が平安時代に伝わり、「小松引き」という行事が起源とされています。
長寿を願って松を飾ったのが始まりで、室町時代には竹や梅も加わり、今の形に近い門松が完成したそうです。

🪵 実は素材としても優秀な「松竹梅」
縁起が良いだけでなく、木材としても優秀なんです。
• 松:強度と粘りがあり、建材や家具に
• 竹:軽くて強く、しなやか。日用品や家具に
• 梅:緻密で光沢が美しく、仏像や工芸品、印鑑に
昔の人は縁起だけでなく、素材の特性もよく理解していたんですね。

🍱 「松竹梅」に優劣はない
食べ物のランク付けでよく使われる「松・竹・梅」。


なんとなく「松が一番上」というイメージがありますが、本来は優劣はありません。
和食店が「特上・上・並」を言い換えたのが始まりだそうです。

堂々と「梅で」と注文出来る感じがします。

🎍 おわりに
門松って、ただの飾りではなく、日本の文化や願いがぎゅっと詰まった存在なんですね。
お正月に街で見かけたら、ちょっとだけ立ち止まって眺めてみると、また違った味わいがあるかもしれません。

(T)