2025.10.13
ブログ
【木のこころ】―けやき・くす・とち・ポプラに宿る言葉と物語―
【木のこころ】―けやき・くす・とち・ポプラに宿る言葉と物語―
木には、それぞれの個性とともに「木言葉(きことば)」という心を映すようなメッセージが宿っています。
古来より人々は、木の姿や香り、強さやしなやかさに願いを込めてきました。
今回は、祭り屋でも人気のある〈けやき〉〈くす〉〈とち〉〈ポプラ〉の4つの木に焦点をあてて、その魅力をひもといてみます。
■欅(けやき)―幸運・長寿・崇高―
日本を代表する銘木「欅(けやき)」は、堂々とした立ち姿と美しい木目が特徴です。
古くから神社仏閣の建築材としても使われ、「強さ」と「品格」を象徴する木。
その木言葉は「幸運」「長寿」「崇高」。
まっすぐに天へ伸びる姿は、まるで人の成長や志の高さを表しているようです。
けやきの家具は、時を経ても風格を失わず、家族の歴史を刻む一枚板として愛されています。「けやき」の名前は、「けやけき木」に由来すると言われています。この「けやけき」は、古語で「際立って美しい」「ひときわ優れている」という意味です。また、昔は「ツキ(槻)」と呼ばれ、「強き木」や「神が憑く木」といった説があります。
■楠(くすのき)―力強さ・勝利・不屈の精神―
常緑の大樹・楠(くすのき)は、樟脳の香りを放つ生命力の象徴。
古来より「精霊が宿る木」として崇められ、巨木信仰の対象にもなってきました。
その木言葉は「力強さ」「勝利」「不屈の精神」。
潮にも虫にも強く、長く使えることから、建築や船の材料として重宝されています。
あの「となりのトトロ」に登場する大木も、実はクスノキ。
見る人の心を癒し、勇気を与えてくれる木です。
■栃(とち)―贅沢・博愛・偉大―
やわらかな表情と、ほんのり乳白色の艶をもつ栃の木。
その木言葉は「贅沢」「博愛」「偉大」。
春には白い花を咲かせ、実は「とちの実餅」などで知られています。
家具材としては、穏やかでやさしい印象の木目が人気。
見る人の心をゆるやかに包み込み、豊かで上品な空間をつくり出します。
その“贅沢”は華美ではなく、心を満たす静かな豊かさです。
■ポプラ(ポプラ)―勇気・哀愁・時間―
北風にも負けずに空へと伸びるポプラは、どこか詩的で、懐かしい木。
木言葉は「勇気」「哀愁」「時間」。
季節ごとに姿を変えながらも、凛と立つ姿には“人生の歩み”を感じさせます。
その淡い色合いと軽やかな質感は、北欧家具にも通じる柔らかさ。
日々の暮らしの中で、時の流れを穏やかに受け止めるような温もりを持っています。
■木に込められた想いを暮らしの中へ
木はただの素材ではなく、長い年月を生きてきた“語り手”でもあります。
それぞれの木言葉には、自然の力強さと人の願いが込められています。
けやき:幸運と長寿を願う木
くすのき:不屈の精神を宿す木
とちのき:博愛と豊かさを象徴する木
ポプラ:勇気と哀愁を感じる木
祭り屋では、こうした木々の物語を一枚板に込め、
「木とともに生きる豊かさ」をお届けしています。
🌿その他の木々と木言葉
樹種
木言葉
特徴・由来
栗(クリ)
公平・真心・満足・豊かな財産・豪奢
どっしりとした重厚感と温かみ。実を多くつけることから「豊かさ」の象徴。
楓(カエデ)
大切な思い出・美しい変化・約束・調和
四季を彩る葉の変化が美しく、「変化を楽しむ心」を表します。
イチョウ(銀杏)
しとやか・鎮魂・長寿
都市の象徴的な街路樹。秋に黄金色に輝く姿は生命の循環を思わせます。
クルミ(胡桃)
知性・知恵・野心・勝利・子孫繁栄
深みのある色合いで人気のウォールナット。知恵と繁栄をもたらす木。
タモ(梻)
幸福な日々・未来への憧れ
弾力と強さを持ち、スポーツ用品にも使われる。まっすぐな未来志向の木。
桜(サクラ)・山桜(ヤマザクラ)
優美・純潔・精神の美・微笑
春を象徴する日本の花木。潔く散る姿から「美しさと強さ」を感じさせます。
水目桜(ミズメザクラ)
美しい・のびのび育つ・まっすぐ大きく
明るい木肌と心地よい香り。家具に使うと上品で柔らかな印象に。
屋久杉(ヤクスギ)
長寿・繁栄・厄除け・開運
千年以上の時を生きる神秘の木。生命力と祈りの象徴です。
白樺(シラカバ)
忍耐強い愛・光と豊富・純粋
白く清らかな樹皮が印象的。北国の象徴であり、清楚な美しさをもつ木。
桐(キリ)
高尚・再生・永遠の幸せ
女性が生まれると桐を植えるという風習も。高貴さと新しい始まりを意味します。
桂(カツラ)
不変・純愛・しとやか
ハート形の葉と甘い香りが特徴。変わらぬ愛と優しさを象徴します。
ナラ
勇敢・強さ・長寿
堅く丈夫で、力強い印象の木。オーク材として世界中で愛されています。
キハダ(黄蘗)
寛大・気前の良さ
皮が薬用として使われる木。人に恵みを与える“寛容さ”の象徴。
追加:
人気のモンキーポッドの木言葉は「歓喜、胸のときめき、夢想、安らぎ」です。また、「夫婦円満の木」とも呼ばれ、縁起の良い木とされています。
🍃木に込められた想いを、暮らしの中に。
木は長い年月を生き、その姿のまま人の生活を支えてくれます。
それぞれの木言葉には、「力強く生きる」「人を思いやる」「変化を楽しむ」など、人生と重なるメッセージが込められています。
祭り屋では、そんな木々の個性を活かした一枚板を通じて、
“木とともに生きる豊かさ”をお届けしています。
▽関連リンク
一枚板を木の種類から選ぶ
森と木と暮らしを考えるメディア「Forest&Life」
K
> 続きを見る
2025.10.12
ブログ
モンキーポッドとポット
最近、一枚板の中でも人気が高いモンキーポッド。
水墨画みたいな美しい杢目と、
耳の部分の白っぽい色とのコントラストが印象的で、
洋室でも和室でもよくなじみます。
モンキーポッドの実は鞘の形をしていて、
「猿がその実を好んで食べる(ポッド)」ことから、
この名前が付けられたそうです。
※モンキーポッドの実
ちなみに、モンキーポッドはマメ科の木ですが、
「モンキーポット」というサガリバナ科の木もあります。
南米アマゾン地方に生えていて、果実はふた付きの壺のような形。
熟すとふたが外れて、中の種を10個から30個くらいばらまくんです。
名前がよく似たこの二つの木ですが、名前の由来はちょっと違います。
モンキーポットのほうは、
「猿が果実(ポット)の中の種を取ろうとして手が抜けなくなる」
という話からきていて、
ことわざの「賢い年老いた猿は壺に手を突っ込まない」に由来するそうです
。実際に、殻に砂糖を入れて猿が頭を突っ込み、
抜けなくなったところを捕まえる罠として使われたこともあるとか。
「猿が好む実」と「猿を捕まえる実」。
名前はそっくりですが、ちょっと違うおもしろいお話ですね。
(T)
> 続きを見る
2025.10.12
駐車場のご案内 ~ 家具の祭り屋 『東五軒町店』まで車でお越しの方へ~
祭り屋『東五軒町店』には1台分の駐車スペースがございますが、スペースが狭くて駐車しにくく、また使用状況などによりご案内が難しい場合が多くございます。そのため、恐れ入りますが、近隣の時間貸し駐車場をご利用いただけましたら幸いです。
下記に、東五軒町店から近いおすすめの駐車場を3か所ご案内いたします。
①PARKSPARKフロントプレイス飯田橋
📍住所:東京都新宿区東五軒町6-24
東五軒町店と同じ目白通り沿いにあり、店舗より約100m手前にございます。アクセスしやすい駐車場です。
②GSパーク東五軒町第一駐車場(ジーエスパーク)
📍住所:東京都新宿区東五軒町6-35
東五軒町店より徒歩約5分程度の場所にございます。
③店舗前パーキングメーター
📍住所:東京都新宿区東五軒町6丁目付近(目白通り沿い)
東五軒町店の店舗前道路沿いに、パーキングメーターがございます。1時間の時間制限がございますが、短時間のご来店の際に便利です。
但し、日曜日、祝日は休止です。
🚗ご来店前に、満車情報や料金などをスマートフォンなどでご確認いただくと安心です。ご不明な点がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。
尚、この情報は2025年10月現在のものです。
> 続きを見る
2025.10.11
ブログ
三世代使える家具づくり ― 祭り屋木材
三世代使える家具づくり―祭り屋木材
自然とともにある家具
家具は人と触れ合うもの。だからこそ「より自然に近いものを」と、私たち祭り屋は考えています。
良い家具の条件とは、素材の美しさや存在感によって空間そのものを心地よく変えること。まるで自然の中にいるようになじみ、心から安らげる空間を生み出すことです。
そこには自然と笑顔が集まり、会話が弾み、家庭が明るくなる。そんな気分にさせてくれるのが「良い家具」だと、私たちは信じています。
一枚板のテーブルは自然が持つ気品と趣を備え、年月とともに深みを増していきます。
歴史
創業者高崎一彦(1938年生)
独学で家具製作を学び、神奈川県にて「祭り屋木材」を創業。
後に工房を新潟へ移し、二人の息子や職人たちとともに家具づくりを続けました。
2024年9月14日
創業者・高崎一彦永眠。現在は長男・高崎一正が会社を継ぎ、理念を守りながら新しい挑戦を続けています。
祭り屋のこだわり
私たちは 原木の仕入れから製材、加工、制作、販売まで一貫して自社で行う 数少ない家具工房です。
原木と乾燥
工房の庭には様々な色合いの大きな板材が整然と積まれています。板はすぐに使うのではなく、反りを防ぐため桟積みして自然乾燥。
時間が、強さと落ち着いた風合いを生み出します。
素材
素材は北海道・岐阜・富山など全国の山々から厳選。
欅・楢・たも・栃・楓など、日本の木と海外の厳選した一枚板を使います。
丸太を板に挽く製材は、木目・瘤・割れ・反り・虫穴まで考慮する、神経を使う繊細な仕事です。工房の庭には様々な色のおおきな板材が整然と積み上げられています。
自然の強さと優しさ
木には生命力があり、その強さこそが原木家具の魅力です。そこに「三世代使える家具を作りたい」という職人の想いが重なります。
祭り屋の家具は、大量生産の既製品とは違う 一点ものの手づくり。
親から子へ、子から孫へ受け継ぎながら使っていただける家具です。
そして、木はただ強いだけでなく、優しさも兼ね備えています。
日本人は古くから木の家に住み、木の道具を使い続けてきました。
木は生き物。電化製品のように消費して捨てるものではなく、育て、寄り添い、ともに生きていく存在です。
その魅力を伝えるのが、祭り屋の役目だと考えています。
Y
> 続きを見る
2025.10.11
ブログ
一枚板に似合う「現行チェア」特集 — 祭り屋セレクト
一枚板の“主役感”を引き立てるか、空間に馴染ませるか——仕上がりを左右するのは椅子選びです。この記事では、**現在祭り屋で取り扱い中のチェアだけを厳選してご紹介。ブランドの設計思想や代表シリーズにも触れながら、用途別の選び方まで一気にまとめます。
現行ラインナップ(さくっと要点)
ANZU(あんず)シリーズ(MATSURIYAOriginal)
回転付・両アーム:座ったまま向きを変えやすく配膳がスムーズ。来客の多いダイニングやカウンターに。
両アーム:立ち座り安定。重厚な一枚板に合わせて“どっしり”まとめたい方に。
左/右アーム:動線側だけ肘を外して軽快さとサポート性を両立。端席や通路側に。
アームレス:出入りしやすく台数を揃えやすい万能型。小ぶりな天板にも◎。
シキファニチア(ShikiFurniture)
オメガS(セミアーム/チェリー):フレーム+浅めの肘で出入り軽快。経年変化を楽しめるチェリー色も魅力。(siki)
ユナ(アーム/セミアーム/座=ウッド):コンパクトながらも、ゆったりとした座り心地。肘から幅広の背に掛けて、ムク材を削り出し一体化したウッディなチェア(siki)
飛騨産業(HIDA)
SEOTOセミアーム(板座/BW):背板から肘木、後脚までが一体となった美しいシルエットが特長のセオトチェアです。出入りがスムーズなセミアームチェアです。(飛騨産業株式会社〖公式〗)
CRESCENTアームチェア(板座/ホワイトオーク):滑らかな曲線だけで構成される美しいデザインは、座り心地を追求した結果生まれた必然的な形(飛騨産業株式会社〖公式〗)
日進木工(Nissin)
Sofセミアーム(張り込み/オーク):包み込む座り心地。立ち座りを邪魔しない“ちょい肘”で使い勝手◎。(飛騨の家具・インテリア日進木工株式会社)
WHITEWOODセミアーム:細身で軽快。ライトトーンの一枚板と合わせて“抜け感”のあるコーデに。(飛騨の家具・インテリア日進木工株式会社)
ブランド紹介|シキファニチア(ShikiFurniture)
「ずっと一緒に暮らす無垢材の椅子。余計な主張を抑えつつ存在感を残し、座り心地・触り心地を追求」する国内ブランド。張地や樹種の選択肢も幅広く、空間に最適化しやすいのが魅力です。(siki)
代表シリーズの要点
オメガ(Ω):セミアームで出入りが軽快。丸みのある意匠で優しい表情に。(siki)
ユナ(YUNA):低めの肘でテーブルに納まりやすい。ウッド座仕様ならメンテが楽。(siki)
ブランド紹介|飛騨産業(HIDA)
飛騨の匠の技を受け継ぐ老舗。曲木や削り出しに強みがあり、公式でも10年保証を明示。長く使うほど身体になじむ造形が持ち味です。(飛騨産業株式会社〖公式〗)
代表シリーズの要点
SEOTO:低肘×彫り座で立ち座り快適&高いフィット感。(飛騨産業株式会社〖公式〗)
CRESCENT:象徴的な曲線アームで優美に。明るいオーク系天板と好相性。(飛騨産業株式会社〖公式〗)
ブランド紹介|日進木工(Nissin)
「軽く、強く、美しい」を掲げる飛騨ブランド。細身フレームと精緻な仕口で、和×北欧(ジャパンディ)にすっと馴染みます。(飛騨の家具・インテリア日進木工株式会社)
代表シリーズの要点
Sof:川原の石コロのような自然形状をモチーフに、やわらかな快適性。セミアームで出入りもスムーズ。(飛騨の家具・インテリア日進木工株式会社)
WHITEWOOD:独自塗色や歴史のあるシリーズ。軽快でモダンな表情づくりに有効。(飛騨の家具・インテリア日進木工株式会社)
迷わないチェア選び:4つの即決ポイント
使い方で決める食事中心=セミアーム/アームレス、長時間作業あり=張り座、来客多め=回転or軽量。
60秒フィットテスト(3チェック)足裏が床に付く/膝ほぼ直角/背当たりが強すぎない→2/3以上クリアで合格。
動線優先引きしろ約600mm、1人分の横幅550–600mmを目安に。端席は片肘orアームレスで“抜け”を作る。
メンテ難易度木座(最も楽)<レザー/合皮<ファブリック(→撥水orカバーリング推奨)。
あるある
肘がテーブルに干渉→低め肘orセミアームへ。
木座で長時間ツラい→薄手クッションor張り座。
濃色天板×明色すぎて浮く→フレーム/張地で1色拾って統一。
ご試座・カスタマイズ
各モデルは一部店舗で展示があります。樹種・張地・仕上げのカスタム、天板との色合わせまで、用途・家族構成をヒアリングして最適解をご提案します。まずは現物の座り心地を体験ください。
(在庫・展示状況は店舗へお問い合わせを)
取扱いチェア一覧(祭り屋オンライン)
最新の在庫・価格・仕様や、写真・各モデルの詳細は、祭り屋オンラインのチェア一覧ページでご確認いただけます。
→チェアの通販|無垢・自然素材の木の椅子(現行ラインナップを掲載)
出典(ブランド情報・シリーズ情報)
シキファニチア:コーポレート(理念・表現)、製品ページ/オメガ・ユナの掲載一覧。(siki)
飛騨産業:公式トップ(老舗・10年保証の記載)、シリーズページ(SEOTO/CRESCENT)。(飛騨産業株式会社〖公式〗)
日進木工:公式トップ(ブランドの姿勢)、Sofカテゴリー&商品詳細、WHITEWOOD特設。(飛騨の家具・インテリア日進木工株式会社
M
> 続きを見る
2025.10.06
ブログ
店舗の印象を変える“一枚板のカウンター”の効果とは?
店舗の第一印象は「カウンター」で決まる
お客様が飲食店や美容室、オフィスに入った瞬間、最初に視線が向かう場所はどこでしょうか。
それはカウンターや受付です。
お会計や注文、接客のやり取りが行われるカウンターは、店舗の「顔」としてお客様の記憶に強く残ります。
だからこそ、素材選びは非常に重要です。量産的なメラミン材や集成材でも機能は果たせますが、空間全体の印象を格段に変えるのが天然木の一枚板カウンターです。
一枚板カウンターがもたらす3つの効果
1.高級感と信頼感
天然木の一枚板は一本の木から切り出された世界にひとつの存在。
その力強い木目や杢は、人工的には再現できません。
寿司屋や料亭などでは、欅や楢の重厚なカウンターが「格式」と「職人の信頼感」を演出します。
お客様は料理だけでなく空間体験そのものに価値を感じるため、客単価アップにもつながる投資になります。
2.居心地と滞在時間の向上
木は本来、人に安心感を与える素材です。温かみのある手触りや、自然な色合いは心理的にリラックス効果を生み出します。
カフェやバーでは栃や楠の一枚板カウンターがよく選ばれますが、これは「居心地が良く、長く滞在したくなる」効果を狙ったものです。
結果的に注文数の増加やリピート来店にもつながりやすくなります。
3.SNS映え・口コミ効果
現代の店舗集客に欠かせないのがSNS。
一枚板特有の「杢(もく)」や天然のラインは、まさに“写真を撮りたくなる要素”です。
お客様が自然に撮影し、InstagramやGoogleレビューに投稿することで、無料で宣伝効果を生み出します。
「ここは内装が素敵だった」という口コミは、新規客獲得に直結します。
一枚板と集成材・人工素材の違い
もちろん、すべての店舗に一枚板が必須というわけではありません。
集成材やメラミン化粧板はコストが抑えられ、反りや割れのリスクも少ないのが利点です。
しかし、それらは均一で量産的な印象になりがち。
「どこにでもあるカウンター」になってしまい、差別化が難しいのがデメリットです。
一方、一枚板は乾燥や反り止めといった技術が必要ですが、その分
一点物としての希少性
ブランド価値を高める力
顧客体験の質を底上げする効果
を持ちます。
特にBtoB(店舗・企業)においては、「内装=ブランディング」の要素が強いため、費用以上のリターンをもたらす投資になるケースが多いのです。
店舗に合う一枚板材の選び方
業種や空間の雰囲気によって、適した材種は異なります。
欅(けやき)
力強く重厚。寿司屋・料亭・和食店のカウンターに。格式を演出。
栃(とち)
乳白色ベースで上品。カフェ・ベーカリーで空間を明るく軽やかに。
楠(くす)
落ち着いた色合いと香り。サロンやバーにリラックス効果を。
楢(ナラ/オーク)
硬く耐久性があり、洋食レストランやパブに人気。
銀杏(いちょう)
淡い黄白色。和食カウンターや料亭に馴染み、上品な和モダン空間を演出。
楡(にれ)
欅に似た木目で価格も比較的手頃。実用性重視の店舗に。
用途やターゲット顧客層を踏まえて選ぶと、より効果的に店舗の印象をデザインできます。
導入前に確認すべきポイント
一枚板カウンターを導入する際は、以下の点も押さえておきましょう。
サイズ感:通路幅や席数を確保できるか
仕上げ:オイル仕上げで木の質感を楽しむか、ウレタン仕上げで耐久性を重視するか
メンテナンス:水や油を扱う店舗では日常ケアの方法も考慮
脚や反り止め:構造面の安定性を事前に設計
これらを専門店に相談しながら選ぶことで、長く安心して使える一枚板になります。
まとめ
一枚板カウンターは、
高級感と信頼感
居心地と滞在時間の向上
SNS映えによる集客効果
といったメリットをもたらし、店舗の印象を大きく変えます。
集成材や人工素材にはない“一点物”の存在感は、お客様にとって忘れられない体験となり、リピーターづくりやブランド価値の向上につながります。
店舗に一枚板を導入するなら祭り屋へ
祭り屋では、飲食店・オフィス受付など、業種に合わせた一枚板カウンターをご提案しています。
素材の選定からサイズ設計、仕上げの相談まで、プロの視点でサポートいたします。
👉当店で扱うカウンターサイズの一枚板はこちらから!
M
> 続きを見る
2025.10.04
秋
暑さもようやく落ち着き、秋らしい日が増えてきました。もうしばらくすると、街のあちこちでイチョウやカエデの紅葉が見られますね。
イチョウの黄色い葉は、秋になると葉の栄養分を回収するためにクロロフィル(緑素)が分解され、
隠れていた黄色の色素が目立つようになるからだそうです。
モミジの葉もクロロフィル(緑素)が分解された後、
葉に蓄えられた糖分とタンパク質が反応し、アントシアニン(赤色色素)が生成されます。
アントシアニンは紫外線を吸収し、葉を守りながら赤色に反射することで、あの美しいモミジの赤色になるそうです。
秋の紅葉を鑑賞することを「紅葉狩り」と言いますが、
その歴史は意外と古く、奈良・平安時代の貴族の遊びから始まったとされています。
当時の人々は、葉の色が変わる仕組みを知らずに、
ただ色鮮やかな木々の移り変わりを愛でていたのでしょう。
そうした探求心を忘れずにいながらも、
難しく考えずに目に映る季節の風物詩を楽しむ心も大切にしたいですね。
(T)
> 続きを見る
2025.10.03
ブログ
街で出会う木が“一枚板”に。欅・栃・楠・銀杏・楡と、一枚板に向く木の見分け方
身近な木が実は“一枚板”に
家具やカウンターに使われる“一枚板”と聞くと、山奥から切り出された特別な木を想像する方も多いかもしれません。
でも実は、私たちが普段通っている街路樹や公園の木が、そのまま一枚板の材料になることもあるんです。
ここでは、街中でもよく見かける『欅・栃・楠・銀杏・楡(にれ)』を紹介しつつ、一枚板に向いている木とそうでない木の違いを解説していきます。
街で会える“一枚板の木”
欅(けやき)
街では:駅前や大通りの並木、校庭など。秋に一気に葉が落ち、冬は枝ぶりがはっきり見える。
家具では:力強い木目と重厚感。杢が出ると迫力抜群。ダイニングの主役にぴったり。
当店で扱う欅はこちらから!
栃(とち)
街では:公園や渓流沿い。大きな葉が放射状につき、春は“ろうそく”のような花が立つ。
家具では:乳白色ベースに縮み杢(ちぢみもく)がゆらめく。明るく上品で北欧インテリアにも好相性。
当店で扱う栃はこちらから!
楠(くす)
街では:神社の御神木や学校のシンボルツリー。近づくと爽やかな樟脳の香りがする。
家具では:オリーブ〜薄茶の穏やかな色合い。やさしい雰囲気でリビングテーブルやデスクに人気。
当店で扱う楠はこちらから!
銀杏(いちょう)
街では:秋の黄葉が見事。扇形の葉と独特のにおいを持つ銀杏の実でおなじみ。
家具では:淡い黄白色でクセが少なく、和モダンのカウンターや座卓に映える。
楡(にれ)
街では:街路樹や公園の植栽で欅と並んで多く使われる。やや丸みある葉で素直な樹形。
家具では:欅に似た力強い印象。価格も手ごろで実用的。
一枚板に向いている木と向いていない木の違い
一枚板として長く使えるかどうかは、木の種類だけでなく幹の太さ・乾燥の安定性・硬さが大きなポイントになります。
向いている木の特徴
太い幹がとれる(幅広い板にできる)
乾燥で割れや反りが出にくい
適度な硬さがあり、凹みにくい
木目が素直で美しい
節や欠点が少ない
代表例:欅・楢(ナラ/オーク)・栃・楠・栗・山桜・楡・銀杏
向いていない木の特徴
柔らかすぎて凹みやすい(例:桐・ポプラ・ヤナギ)
乾燥で動きが大きい(例:ブナ)
節やヤニが多く仕上げに影響する(一部のタブ・クス系)
細い幹しか取れず、大きな板にならない
ただし「不向き」とされる木でも、厚みを確保したり、補強や仕上げを工夫することで実用に耐えるケースもあります。
まとめ
欅・栃・楠・銀杏・楡は、街路や公園・神社で普段から出会える身近な木。
それぞれが“一枚板”になると、街での印象とは違う表情を見せてくれる。
一枚板に向く木は、太幹・安定・硬さ・木目の美しさが揃っているもの。
不向きとされる木でも、厚みや仕上げの工夫で使える場合がある。
明日、街路樹や神社の木を見上げてみてください。
その一本が、やがてダイニングテーブルやカウンターとして暮らしを彩る“一枚板”になるかもしれません。
祭り屋では、欅・栃・楠をはじめとした日本の銘木を展示・販売しています。
「この部屋に合うのはどの木?」といったご相談も大歓迎。ぜひ実物を見比べて、木の個性を体感してみてください。
M
> 続きを見る

046-232-0036